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■総合施工計画書作成要領(後半) |
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11)緊急時の体制及び対応 (1)事故又は災害時の緊急事態発生時に対応できるよう、監督職員・関係機関・請負者等への連絡系統図を記載する。系統図には、夜間・日祭日における関係機関への連絡先も記入する。 (2)事故、災害発生時に即応できるよう、緊急時の業務分担を記載する。 (3)不慮の事故(公衆災害を含む)が発生した場合には、定められた様式により早急に発注者に報告を行う。 (4)被災した人の家族や所属会社への連絡も忘れないこと。 (5)事故・災害発生後は写真やビデオ等により記録し、現場周辺の計測その他原因究明に必要な措置を講ずる。 【作成例】 a.不慮の事故(公衆災害を含む)が発生した場合には、人命救助を最優先して対応すると共に、定められた 様式により早急に発注者に報告を行う。 b.事故・災害発生後は原因究明のために現場周辺を計測し、写真等により記録する。 c.緊急時の体制連絡系統図は別添(次ページ参照)のとおり (1)緊急時の体制連絡系統図 |
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※夜間及び日・祭日の連絡先の監督員の連絡先には発注機関の緊急連絡先を記入する。 (県庁の場合)県庁守衛室:000-000-1121 (2)緊急時の業務分担表 |
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(3)防火管理組織編成表 | ||||||||||||||
(4)防災対策 ① 台風や梅雨期等の気象状況は常に入手し、緊急事態に対応できるようにする。 ② 台風や大雨等により緊急事態の発生が予想される場合は、巡回点検を実施し、結果を監督職員に報告する。 ③ 危険個所を発見した場合は、立入禁止等の防護処置を実施する。 ④ 緊急事態に際し、巡視員等の危険防止及び円滑な連絡体制を確保するために、安全訓練で予行演習を実施する。 ⑤ 長期休暇時には連絡体制及び巡回等の防災対策について、事前に監督職員に報告する。 12)安全対策 (1)建築工事における安全計画を立案するための基本となる法律及び標準仕様書等で示されている指針は 下記のとおりである。 ① 建築基準法 ② 労働安全衛生法 ③ 建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編) ④ 建築工事安全施工技術指針 (2)安全管理計画を立案するための検討項目は下記のとおりである。ただし下記項目は標準的なものであり、 その他必要項目は法令・指針等を活用し詳細な計画を行う。 ① 安全衛生管理体制 安全な工事を進めるための、責任者・管理者・作業主任者等を選任し、労働者の安全と健康を確保するための責任体制を明確にする。 ② 労働者の危険又は健康障害を防止するための対策 (イ)機械・器具・爆発物による危険防止 (ロ)掘削、伐木作業等から生ずる危険防止 (ハ)通路・床面・階段等の保全 (二)労働者の作業行動から生ずる災害を防止するための対策 (ホ)労働災害発生の急迫した危険があるときの処置 ③ 労働者の就業にあたっての対策 (イ)安全衛生教育の方法 (ロ)就業制限に関する処置 (ハ)中高年令者等についての処置 ④ 第三者施設に対する安全対策 家屋・道路・河川・鉄道・ガス・水道・電気・電話・地下構造物等に近接して工事を行う場合の処置 ⑤ 爆発及び火災防止対策 (イ)使用人等の喫煙・火気使用の処置 (ロ)ガソリン・塗料等の可燃物を使用する場合の処置 (ハ)危険物置場等を現地に設置する場合の処置 ⑥ 工事車両・重機類の事故防止対策 ⑦ 足場・型枠支保工等仮設の安全対策 ⑧ 大雨・強風等の異常気象時の防災対策 ⑨ 工事現場が隣接し又は同一場所において別途工事がある場合の対策 ⑩ 工事安全訓練の実施方法・頻度等 ⑪ 工事安全巡視の実施方法 ⑫ 交通安全対策 【作成例】 a.安全管理目標 着工から完成引渡しまで無事故無災害で工事を遂行することを目標とする。 b.安全管理方針 ① 人命尊重最優先 人命確保は何においても優先する。 ② 安全体制の確立 安全施工サイクルの徹底による安全と施工の一体化 ③ 安全で快適な作業環境の確立 日常の安全点検の徹底と危険の排除 c.安全管理体制 ① 安全管理組織表 別添施工体系図による ② 作業主任者一覧表 |
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③ 有資格者一覧表 |
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作業主任者や有資格者が未定の場合は「未定」と記入し、別途工程別施工計画書に記載する。 作業主任者を選任した作業については、それぞれの主任者が当該作業の直接指揮を行う。 ・選任した作業主任者は、現場入口に氏名・実施する項目等を掲示し、関係者に周知徹底する。 d.安全対策 (1)重点管理項目 当該工事の作業条件を考慮して以下の項目を重点管理項目とする。 ① 第三者災害の防止 ・工事区域は、仮囲い・バリケード等を設置して工事看板等により明確に区画し、「関係者以外立ち入り禁止」の表示をする。 ・工事車両の現場出入口には適宜交通整理員を配置して、交通事故の撲滅に努める。 ・運搬時間は、AM9:00~PM4:00までとし、通勤・通学時間帯の運搬作業は行わない。 ・施設管理者と過に1回程度工程打ち合わせを行い、安全対策の確認を行う。 ② 墜落・落下事故の防止 ・足場の点検を確実に行い、結果を記録する。 ・外部足場は手すり先行足場を原則とする。 ・高所(高さ2m以上)での作業は安全帯の使用を徹底する。 ・毎日の作業の調整を行い、足場上での上下作業を行わない。 ・脚立足場は3点支持とし、足場板をゴムバンド等で固定する。 ・単独で脚立を使用する場合は、力の入る作業や身を乗り出して作業しない。 ③ 重機災害の防止 ・重機の配置計画を前日の打合せで徹底し、かつ朝礼で作業員に周知する。 ・重機の運転、取扱は有資格者が行う。 ・作業前点検を確実に行い、結果を記録する。 ・カラーコーン等により重機の旋回範囲内への立入禁止措置を徹底し、やむなく作業範囲内での作業が生じた場合は、作業指揮者を配置し、オペレーターとの合図を確実に行う。 ・重機を後進する場合は、誘導員の指示を受ける。 ・荷重及びエンジンをかけたまま運転席を離れない。 ・クレーンのアウトリガーの張り出しは、鉄板及び敷板等を設置して安定性を確保する。 ④ 現場の整理整頓の励行 ・作業員に対し、常に現場の整理整頓に留意して作業に望むように周知徹底する。 ・毎日作業終了後に持ち場廻りの片付け及び作業場所廻りの整理整頓清掃を行う。 (2)安全管理活動 ・下記項目の安全活動を実施し記録する。 |
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(3)工事関係者連絡会議 当工事現場は別途2件の工事(電気設備・機械設備)が発注されており、請負業者間の安全施工を確保するため連絡会議を設置する。 ① 月例会議 ・毎月第〇〇曜日14:00~開催 ・出席者:発注者、施設管理者、工事監理者、建築業者、電気設備業者、機械設備業者 ② 過例会議 ・毎週○曜日14:00~開催 ・出席者:施設管理者、建築業者、電気設備業者、機械設備業者 安全教育・訓練の予定計画表 |
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13)環境対策 (1)工事現場の生活環境の保全と円滑な工事施工を計ることを目的として、環境保全等関係法令・仕様書の規定を遵守の上、下記の項目について対策を検討する。 ① 騒音・振動対策 ② 粉塵対策 ③ 水質汚濁対策 ④ 大気汚染対策(臭気対策を含む) ⑤ 土壌汚染対策 ⑥ 地盤沈下対策 ⑦ その他の環境対策 【作成例】 a.騒音・振動対策 (1)特記仕様書で指定された重機は低騒音・低振動型建設機械を使用する。 (2)軟弱地盤なので敷地周辺に深さ1.5m程度の堀を設け、重機等の作業により振動が周辺地域に伝わらないようにする。 (3)重機の空ぶかし、バケットのゆさぶり、ダンプトラックの急発進・急停車等による騒音・振動がないよう指導し徹底させる。 (4)現場が騒音・振動規制区域内にあるか確認し、特定建設作業に該当する場合は関係機関に届出する。 また、敷地境界付近で規制値を越えないか測定し記録する。 b.粉塵対策 (1)現場内及び運搬路等の防塵対策として、必要に応じ散水する。 (2)道路等を土砂等で汚した場合は、速やかに取り除き清掃する。 c.水質汚濁対策 (1)降雨時に汚濁水が直接流出しないように、釜場を設ける等の対策を講じる。 (2)基礎工事中は、ノッチタンクを設置して泥分を沈下させ上水を排水する。(場合によってはPH測定を行い PH6~PH8の管理基準内で排水する。) (3)生コン車の洗浄は、自社(生コン会社)に持ち帰り実施するように指導し徹底させる。 (4)塗装の刷毛等の洗い水を現場で流さない。 d.臭気・大気汚染対策 (1)特記仕様書で指定された重機は排出ガス対策型建設機械を使用する。 (2)運搬車輌(ダンプ等)はアイドリングストップを義務づける。 (3)室内において、塗装の臭気が残らないよう充分に換気を行う。 (4)アスファルト防水で釜を焚く場合は、臭いについて周辺住民に説明をするとともに消防署に届け出を行い許可を得る。 e.地盤沈下対策 (1)道路面の掘削作業は“すかし掘り”をせず簡易型山止めを行う。 (2)毎日の巡視で周辺の道路や敷地にクラックが発生していないか確認する。 f.その他の環境対策 (1)工事着手前に付近住民に対し挨拶及び工事内容説明を行い、工事に対する理解と協力を求め、その結果を監督職員に報告する。 (2)工事用看板を設置し、1週間ごとの工事内容の予定を付近住民に周知させる。 (3)付近住民等からの苦情や意見等には丁寧に対応すると共に、速やかに監督職員に報告する。 (4)地域住民等とのコミュニケーション向上のため、現場周辺の一斉清掃を月1回程度実施する。 (5)作業環境の改善のため、作業員の休憩所及びトイレを設置する。 (6)喫煙は指定場所(事務所・休憩所内)以外では禁止する。 14)仮設計画 (1)仮設計画は①~④の項目について、総合仮設計画図等を用いて、具体的に記載する。 ① 仮囲い計画 ② 足場計画 ③ 安全設備計画 ④ 揚重計画 ⑤ 資材置場・資材搬入ルート ⑥ 仮設建物の配置 ⑦ 仮設電気・水道の引き込み位置 ⑧ 排水計画 ⑨ 近隣の安全に対する処置(必要に応じて) 【作成例】 a.仮設概要 |
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b.仮囲い 仮囲いは成形鋼板H=2,000を設置し、クロスゲートH=1,800で第三者の進入を防止管理を徹底する。 c.仮設足場 外部足場は枠組本足場(手すり先行方式)W=1,200を使用し、落下防止用の巾木H=150以上を設置する。 また、2フロアーごとに落下防止ネットを足場と躯体の間に設置する。 d.揚重計画 躯体工事の材料等の揚重は、移動クレーン○tで行う。 e.交通誘導員の配置 資材の搬出入時には交通誘導員を配置し、第三者の安全を優先し、事故防止に努める。 f.総合仮設計画図は別添(次ページ参照)のとおり 別紙 A3ヨコ 仮設計画図参照 (ここでは省略) 15)再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法 (1)再生資源利用の促進に関する法律に基づき、下記事項について計画する。 ① 建設副産物の適正処理方法(マニフェスト使用の徹底) ② 再生資源利用計画書 ③ 再生資源利用促進計画書 ④ 処理委託業者名(建設廃棄物を運搬(委託)・処分を行う場合) ⑤ 社内の管理体制(建設副産物対策の責任者の明確化) 【作成例】 a.建設副産物の適正処理計画 ① 発生材の抑制・再利用・再資源化及び再生資源の積極活用を行う。 ・コンクリート構造物の解体材は、40-0のクラッシャーランにして当現場の仮設道路に敷き均す ② 現場内での分別収集を徹底する。 ・特記仕様書に定められた「産業廃棄物保管場所」の掲示板及び産廃種別の表示板を掲示し、産廃ボックスを設置して、コンクリートがら、金属.木.紙.廃プラ.その他に分別する。 ③ 収集運搬や処分を委託する場合は、それぞれ委託契約(2者契約)を行い、建設副産物を運搬処理する毎かつ品目ごとにマニフェストを発行して処理する(1品目1マニフェスト)。 ④ 工事中に発生する梱包材や空カンも下請けに持ち帰らせず、建設廃棄物として適正に処理する。 ⑤ マニフェスト総括表を随時作成し、建設副産物が適正に処理されているか管理する。 ⑥ 建設副産物対策の責任者は、別添「現場組織表」による。 b.処理委託業者名は別添「産業廃棄物処理フロー図」による。 c.再生資源利用計画書及び再生資源利用促進計画書は別添(次ページ参照)のとおり 別紙 A3ヨコ 再生資源利用計画書 参照 (ここでは省略) 別紙 A3ヨコ 再生資源利用促進計画書 参照 (ここでは省略) 16)産業廃棄物処理フロー図 (1)工事着工前に工事ごとの産業廃棄物処理フロー図を作成する。 (2)記載内容に変更があった場合は、その都度速やかに監督職員に報告する。 【作成例】 a.産業廃棄物処理フロー図 産業廃棄物処理フロー |
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17)そ の 他 その他重要な事項について、必要により記載する。 ・提案や創意工夫として取り組む項目と内容 ・関係機関との協議先一覧 ・契約図書及び監督職員の指示で、施工計画書に記載を必要とするもの 【作成例】 a.提案や創意工夫として取り組む項目と内容 ① 品質向上対策 ・外壁のクラック防止対策として、誘発目地の増設を提案する。 ② 安全対策 ・第3者の対する交通安全対策として、工事車両の出入口に黄色回転灯を設置する。 ③ 環境対策 ・既存建築物の解体時の騒音対策として、騒音計を設置し65dB以下になるように監視する。 ・敷地周辺の清掃活動を1回/月程度実施する。 b.関係機関との協議先一覧は次のとおりであり、監督職員にその旨報告する。 |
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